
フレンチレストランのテナント開業|厨房・消防設備・自火報で苦労した実例
テナント・事業用物件 / フレンチレストラン
厨房が完成するまで、
こんなに大変だとは思わなかった。
以前、フレンチレストランの開業を
お手伝いしたことがあります。
厨房も完成しました。
設備も入り、料理を作れる店になりました。
ただ、そこへたどり着くまでには、
物件を見ていたときには見えにくかった
いくつもの難しさがありました。
当時の記事では、 完成した厨房について書きました。
きれいな厨房ができて、 設備が入り、 いよいよ料理人が腕を振るう。
開業前ですから、 当然、期待があります。
でも、今振り返ると、 この一件から学んだことは、 完成した厨房の美しさとは少し別のところにあります。
「飲食店ができる物件」と、
「自分が考えている飲食店を作れる物件」は、
同じではありません。
RESTAURANT
飲食店は、
契約してからも難しい。
店舗を探していると、 物件資料には「飲食相談可」と書かれていることがあります。
でも、それだけでは十分ではありません。
フレンチレストランなら、 厨房を作ります。 火を使います。 電気も使います。 水も使います。 排気も必要になります。
そして、建物や計画内容によっては、 消防関係を含め、 さまざまな確認や対応が必要になります。
図面の上では、
店ができそうに見える。
実際に店を作り始めると、 確認することは一気に具体的になります。
・厨房機器を置けるか
・電気容量は足りるか
・ガスはどうするか
・給排水はどうなっているか
・排気経路を確保できるか
・ダクト工事は可能か
・空調はどうするか
・消防設備はどうなるか
・避難や安全上の確認はどうなるか
・工事について建物側の承諾を得られるか
一つ解決すると、 その先に別の確認事項が出てくることもあります。
FIRE SAFETY
この一件では、
消防設備の確認にも苦労しました。
特に記憶に残っているのが、 自動火災報知設備を含む消防関係の確認・調整です。
ここで大切なのは、 「自動火災報知設備がなければ営業できない」 と単純に言える話ではないことです。
必要となる設備や対応は、 建物、用途、規模、既存設備、使用方法などによって変わります。 最終的には関係行政機関や適切な専門家への確認が必要です。
ただ、この案件を通して強く感じたのは、 「前に店が入っていた」「飲食店相談可」といった情報だけで、 新しい店もそのまま営業できると考えない方がいい ということでした。
前の店が営業できていた。
だから、これから始める自分の店も
同じように営業できる。
必ずしも、そうではありません。
不動産会社だけで、
全部を決める話でもない。
ここもテナントの難しいところです。
不動産会社が、 行政や設計者、消防設備業者の代わりに 専門判断をすることはできません。
だからといって、 「専門外なので、ご自身で確認してください」 だけで終わるのも違うと思っています。
貸主・管理会社。
内装業者。
設計者。
設備業者。
必要に応じて行政や消防。
誰に、何を、いつ確認するのか。
それを整理しながら進めていくのも、
テナント仲介の仕事だと考えています。
できる。
できない。
まだ分からない。
この三つを、混ぜない。
COST & TIME
設備の問題は、
お金と時間の問題にもなる。
設備や工事の確認で想定外のことが起きると、 単に「面倒だった」で終わりません。
追加工事が必要になれば、 費用が増えます。
工事が延びれば、 開業も遅れます。
その間にも家賃が発生することがあります。 人を採用していれば、人件費との関係も出てきます。
だから設備確認は、 技術だけの話ではなく、事業計画そのものに関わる話 です。
一番避けたいこと。
保証金を払い、
契約金を払い、
内装にもお金をかけた。
それなのに、あとから設備や建物側の条件が分かり、
思い描いていた店そのものが作れない。
テナント探しでは、
ここをできるだけ避けなければなりません。
THE KITCHEN
それでも、
厨房は完成しました。
いろいろな確認や調整を経て、 最終的に厨房は完成しました。
当時、完成した厨房を見たときには、 素直にうれしかったのを覚えています。
オーナーがその厨房に立ち、 フレンチを作る。 ようやく、店が形になりました。
でも、店を作れることと、
商売が続くことも、また別です。
このレストランについて、 結果だけを言えば、 その後の商売は思うようにはいきませんでした。
ただ、その理由を、 こちらから一つに決めつけるつもりはありません。
料理だったのか。 立地だったのか。 集客だったのか。 費用だったのか。 市場だったのか。 それとも複数の要因だったのか。
経営の内側をすべて知っているわけではありません。 分からないことを、分かったようには書かない。 それでいいと思っています。
店を作ること。
店を開けること。
お客様に来てもらうこと。
そして、商売を続けること。
全部、別の難しさがあります。
BUSINESS
料理がおいしい。
それも、商売の土台です。
フレンチレストランなら、 料理人がきちんと料理を作れることは大切です。
でも、プロの料理を提供すれば、 それだけで固定客がつくわけではありません。
どうやって知ってもらうのか。
なぜ、その店を選んでもらうのか。
なぜ、もう一度来てもらうのか。
プロの仕事は、集客の答えではない。
でも、プロの仕事がなければ、
商売の土台そのものがない。
だから、物件を決める前に、
商売の話をしたい。
どんな料理を出すのか。 どのくらいの厨房が必要なのか。 何席にするのか。 客単価はいくらなのか。 どのくらい投資するのか。
自己資金なのか、融資なのか。 何年で投資を回収するのか。 誰に来てもらうのか。
その話があって、 初めて 「では、どんな物件を探しましょうか」 になると思っています。
店舗も、物件から始めない。
先に、商売のお話を。
TENANT / BUSINESS PROPERTY
飲食店を借りる前に、
確認したいことがあります。
初期費用、融資、厨房、ダクト、電気、給排水、
消防設備、許認可、事業計画、投資回収、
原状回復・撤退費用まで。
店舗・テナントを借りる前に考えたいことを
詳しくまとめています。
30 MINUTES
その店の話、
聞かせてください。
まだ物件が決まっていなくても構いません。
「フレンチをやりたい」というところからでも。
料理、予算、厨房、融資、場所。
30分くらい、商売の話をしましょう。
オンライン(Zoom・LINE・FaceTime・Teams)で完結できます。
ご来店は、ご希望のときだけで。
店舗は、物件から始めない。
先に、商売のお話を。