
相続した土地に、兄弟3人でアパートを建てるか。|孫の代まで考えて「売却」を選んだ相続相談
ご相談から始まった一件。
相続した土地に、兄弟3人でアパートを建てるか。
孫の代まで考えて「売却」を選んだ相続相談
一本のお電話から始まったご相談でした。
お祖母様が亡くなられ、残された土地を3人のご兄弟で相続することになった。
その土地を、これからどうするか。
ご家族の中では、ひとつの案が出ていました。
「3人でアパートを建てて、持ち続けるのはどうだろう。」
土地を売らずに残すことができる。
家賃収入も期待できる。
一見すると、合理的な選択にも見えます。
ただ、お話を聞いていくうちに、私たちが気になったのは、アパートの収支だけではありませんでした。
この土地を、3人で持ち続けること。
そして、その先でした。
土地だけを見れば、話は簡単だったかもしれない
対象となった土地には、少し事情がありました。
隣には、ご兄弟のうち長男の方のご自宅がありました。
そして相続した土地は、道路との接し方にも特徴のある、いわゆる旗竿状の土地でした。
ここに共同でアパートを建てる。
建築できるか。
何戸取れるか。
いくらで貸せるか。
収支は合うか。
もちろん、それらも大切です。
ただ、それだけで決めてしまってよいのだろうか。
私たちは、別のことを考えました。
3人で始めたものは、いつまで3人なのか
今は、ご兄弟3人です。
話し合うこともできます。
ところが、10年、20年、その先はどうでしょう。
それぞれにご家族があり、やがて相続がもう一度起こります。
3人で所有していたものが、その子どもたちへ移る。
さらにその次の世代へ移れば、関係する人はもっと増えるかもしれません。
その一方で、隣には長男の方のご自宅がある。
将来、土地や建物について何かを決めるたびに、
誰の負担が大きくなるのか。
そこまで考える必要がありました。
「建てられるか」ではなく、「残してよいか」
私たちがお客様にお話ししたのは、アパート建築そのものを否定することではありませんでした。
アパートを建てることが適している土地もあります。
相続した土地を活用し、長く保有することが、ご家族にとって良い選択になることもあります。
ただ、この一件では、
「アパートを建てられるか」より先に、
「3人でこの土地を持ち続けることが、ご家族にとって本当に良いのか」
を考えた方がいいと思いました。
そして、もうひとつ。
私たちからお伝えしたことがあります。
今の相続の問題を、
孫の代へそのまま渡すことにならないでしょうか。
出した答えは、建てることではありませんでした
話し合いを重ねた結果、土地にアパートを建てる案は採用しませんでした。
選んだのは、売却です。
ただし、そのまま一つの土地として売るのではありません。
RESULT
土地の形状や利用方法を考え、2区画に分けて売却することになりました。
「相続した土地を残す」
ことだけを目的にせず、
「次の世代に何を残すのか」
まで考えた結果でした。
不動産の答えは、建物の中だけにはない
相続のご相談では、
「売った方がいいですか」
「アパートを建てた方がいいですか」
「土地を残した方がいいですか」
と聞かれることがあります。
けれど、その答えは土地の価格や利回りだけでは決まりません。
誰が所有するのか。
誰が管理するのか。
誰が意思決定をするのか。
そして、その不動産を次に誰が受け継ぐのか。
そこまで含めて考えて、初めて見えてくることがあります。
今回も、そうでした。
ご相談から始まった一件。
最初のご相談と、最後の答えは違いました。
最初のお電話では、
「相続した土地に、兄弟3人でアパートを建てるか」
というお話でした。
最後に選んだのは、アパートではありません。
土地を2つに分け、売却することでした。
物件を売ることから始めたわけでも、
建築を勧めることから始めたわけでもありません。
まず、ご家族と土地の事情を聞く。
その一件を、今だけでなく、その先まで考える。
YOUR SEAT
その一件について。
まだ、答えが決まっていなくても。
まず、お話を伺います。