
橋本駅のリニア工事を見てきた|神奈川県駅の現在と南口再開発・北口との違い【2026年10月】
LINEAR CHUO SHINKANSEN / HASHIMOTO / OCTOBER 2026
橋本駅のリニア工事を見てきた。
神奈川県駅の現在と、南口再開発・北口との違い
2026年10月29日。
仕事で橋本駅へ行ってきました。
目的は契約関係の書類を受け取ること。
せっかく橋本まで来たので、 リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)の 工事現場も見てきました。
橋本駅といえば、 JR横浜線、JR相模線、京王相模原線が集まる 神奈川県北部の交通拠点です。
そこに、品川と名古屋を結ぶ リニア中央新幹線の駅が建設されています。
品川から橋本まで、リニアなら約10分。
数字だけを見れば、 橋本の将来が大きく変わりそうです。
しかし実際に駅周辺を見ると、 もう一つ面白いことに気づきます。
橋本駅は、北口と南口で街の姿がかなり違うのです。
北口には商業施設や住宅が集まり、 駅前の賑わいがあります。
一方、リニア駅ができる南口側には、 大きな敷地や工事現場が目立ちます。
今回は現地で撮影した写真を交えながら、 橋本駅のリニア工事、 神奈川県駅の場所、 南口再開発、 そして北口と南口の将来について考えてみます。
リニア中央新幹線|連載記事
PART 01 / 開業時期と都市の未来 第一弾|リニア中央新幹線はいつ開業? 工事遅延と品川・名古屋・大阪の未来 リニアの開業時期と工事の現状、 品川から名古屋・大阪へ広がる都市の変化を考えます。 PART 02 / 品川・横浜・橋本の交通 第二弾|リニアで品川・横浜はどう変わる? 橋本10分・新横浜・羽田空港と神奈川の未来 品川と橋本の所要時間、 横浜・新横浜との使い分け、 横浜線・京王線・相模線との接続を詳しく解説します。01|2026年10月29日、橋本駅のリニア工事現場へ
橋本駅に到着し、 仕事を済ませた後、 リニア中央新幹線の工事現場を見てきました。
現在、橋本駅の南口側では、 リニア神奈川県駅(仮称)の建設工事が進められています。
周囲には仮囲いが設けられ、 大きな建設機械やクレーンが並んでいました。
実際に現場を見ると、 駅の建設が単なる構想ではなく、 大規模な土木工事として進んでいることが分かります。
ただし、 この工事現場が完成すれば、 すぐにリニアが走るわけではありません。
リニア中央新幹線は、 駅だけではなく、 長大なトンネルや沿線の工事がつながって 初めて開業できます。
品川―名古屋間の開業時期は、 2026年10月現在も確定していません。
駅の工事が進んでいることと、 リニア全線の開業時期が決まっていることは別です。
この違いを意識しながら、 橋本の街づくりを見ていきます。
02|JRの車窓からも見える、リニアの建設現場
橋本駅のリニア工事は、 駅の外からだけでなく、 JRの線路側からも様子を見ることができます。
今回、線路越しにも工事現場を撮影しました。
写真を見ると、 JRの線路とリニアの工事現場が 非常に近いことが分かります。
橋本駅はもともと、 JR横浜線、JR相模線、 京王相模原線が乗り入れる駅です。
そこへリニアが加わることで、 橋本は単なる住宅地のターミナルから、 首都圏と中部地方を結ぶ 新しい広域交通拠点になる可能性があります。
もっとも、 リニアの駅ができることと、 乗り換えが便利になることは 必ずしも同じではありません。
駅間の歩行距離、 改札の位置、 通路の整備、 バスやタクシーの乗り場。
そうした部分が、 実際の使いやすさを左右します。
03|リニア神奈川県駅は橋本駅のどこにできる?
リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)は、 相模原市緑区の橋本駅南口側に建設されています。
橋本駅には、 現在三つの鉄道路線があります。
リニア神奈川県駅は地下に設けられる駅です。
地上に新幹線のホームが並ぶわけではなく、 地下の駅と、 地上の駅前広場や交通施設、 周辺の街づくりが一体となって整備されます。
ここで注目したいのは、 リニア駅の場所そのものよりも、 橋本駅南口の街が大きく変わる可能性です。
04|なぜ橋本駅は北口が栄え、南口には広い土地が残っているのか
今回、橋本駅を訪れて、 特に印象に残ったのが 北口と南口の違いでした。
北口には商業施設や飲食店、 マンションなどが集まっています。
駅前を歩く人も多く、 すでに都市としての賑わいがあります。
一方、南口側は、 北口とは街並みが異なります。
比較的大きな敷地や、 工事中の場所が目立ちました。
もちろん南口にも住宅や商業施設はあります。
ただ、 駅前の土地利用という点では、 北口と南口には明らかな違いがあります。
その背景の一つが、 かつて南口側にあった 神奈川県立相原高校です。
相原高校は移転し、 その跡地周辺が リニア駅と新しい街づくりの重要な場所になっています。
北口は「すでにある街」。
南口は「これから変わる街」。
05|橋本駅南口の再開発は約13.7ヘクタール
橋本駅南口では、 リニア駅の整備と合わせて 駅周辺の土地利用を再編する計画が進められています。
その中心となるのが、 約13.7ヘクタールの区域を対象とする 橋本駅南口地区土地区画整理事業です。
13.7ヘクタールという数字は、 なかなか実感しにくいかもしれません。
1ヘクタールは1万平方メートルです。
つまり約13万7,000平方メートル。
駅前の小さなビルを建て替えるのとは、 規模が違います。
道路、 駅前広場、 歩行者空間、 宅地の配置などを見直し、 新しい駅を受け止める街の基盤を整える事業です。
ただし、 区画整理区域のすべてが 商業施設や高層マンションになるという意味ではありません。
道路や広場などの公共空間も含めて、 土地利用を再編するものです。
再開発を見るときは、 「何が建つか」だけでなく、 「道と人の流れがどう変わるか」が重要です。
06|相原高校の跡地が、橋本の未来を変える?
橋本駅南口の将来を考えるうえで、 相原高校の跡地は欠かせません。
相原高校は、 2019年に現在の場所へ移転しました。
駅近くにまとまった土地が存在することは、 大規模な街づくりを進めるうえで 大きな条件になります。
一般に、 すでに細かく土地が分かれ、 建物が密集している駅前では、 大規模な再開発に時間がかかります。
権利者との調整、 既存建物の移転、 道路の付け替えなどが必要になるためです。
その点、 橋本駅南口には 新しい都市機能を配置できる まとまった土地があります。
今回現地を見て、 北口と南口の違いが面白いと感じた理由も、 まさにそこです。
北口は、 すでに成熟した駅前です。
南口は、 大きな土地を使って これから新しい駅前をつくる余地があります。
07|橋本駅南口には何ができる? 商業施設・オフィス・住宅の計画
橋本駅南口の街づくりでは、 リニア駅の開業を見据え、 商業、 業務、 交流、 居住など、 さまざまな都市機能の導入が検討されています。
ただし、 現時点で将来の建物すべてが 確定しているわけではありません。
具体的な施設の内容や 事業スケジュールは、 今後の事業者の計画や 行政手続きによって変わる可能性があります。
ここで考えたいのは、 橋本駅南口に何を造れば リニアの価値を生かせるのかということです。
商業施設
新しい駅の利用者だけでなく、 既存の橋本駅利用者や 周辺住民にとっても使いやすい施設が必要になります。
オフィス・業務施設
品川への移動時間が短くなれば、 広域的な企業活動の拠点として 橋本が注目される可能性があります。
住宅
鉄道の利便性が高まれば、 居住地としての選択肢も広がります。
ただし住宅需要は、 リニアだけでは決まりません。
価格、 通勤先、 学校、 買い物、 周辺道路、 日常生活の利便性。
こうした条件の総合評価になります。
駅前広場と歩行者動線
実は、 最も重要なのは この部分かもしれません。
リニア駅、 JR駅、 京王線、 バス、 タクシー、 周辺の商業施設。
これらを無理なく行き来できる街になるかどうかで、 橋本駅の使いやすさは大きく変わります。
08|橋本駅北口と南口。将来は賑わいが逆転するのか
橋本駅北口と南口を、 現在の特徴で比較してみます。
| 比較項目 | 北口 | 南口 |
|---|---|---|
| 現在の街並み | 商業施設・住宅などが集積 | 既存市街地と大規模工事・整備区域が混在 |
| 駅前の性格 | 既存の商業・生活拠点 | リニア駅を中心とした新しい交通拠点へ |
| 今後の変化 | 既存機能の更新・再編 | 大規模な土地利用転換 |
| 注目点 | 現在の生活利便性 | 新しい駅前機能と歩行者動線 |
では、 将来は南口の方が栄えるのでしょうか。
その可能性を考えることはできます。
しかし、 単純に南口が北口を追い抜くとは限りません。
北口には、 すでに多くの利用者と 商業施設の集積があります。
南口に新しい施設ができれば、 駅全体の利用者が増える可能性があります。
その結果、 北口と南口が競争するのではなく、 互いに補完する関係になることも考えられます。
09|リニア駅の完成より先に、橋本の街は変わるのか
リニア中央新幹線の開業時期は まだ確定していません。
一方、 橋本駅南口では 駅の建設工事や街づくりの準備が進んでいます。
つまり、 リニアの開業と 南口の街づくりは、 必ずしも同じ時期に完成するわけではありません。
これは品川でも同じです。
品川駅周辺では、 リニアの開業を待たずに 高輪ゲートウェイや 駅周辺の再開発が進んでいます。
橋本でも、 リニア開業より先に 道路や駅前広場、 土地利用の変化が 目に見える形で進む可能性があります。
一方で、 リニアの開業が遅れれば、 施設の整備や民間開発の時期にも 影響が及ぶ可能性があります。
したがって、 リニアの開業時期と、 南口再開発の事業スケジュールは 分けて確認する必要があります。
10|橋本駅南口の再開発で、不動産価格は上がるのか
不動産会社として、 ここは気になるところです。
リニア駅ができる。
駅前が再開発される。
商業施設やオフィスが増える。
そう聞くと、 不動産価格が上がると考えたくなります。
しかし、 再開発が進むことと、 不動産価格が必ず上昇することは別です。
すでに将来への期待が 価格に織り込まれている場合もあります。
また、 駅前の商業地と 少し離れた住宅地では、 影響の受け方が違います。
新しい施設が増えれば便利になりますが、 交通量や人通りが増えることを 好まない人もいます。
さらに、 橋本駅の価値は リニアだけで決まるわけではありません。
横浜線による町田・新横浜・横浜方面への移動。
京王相模原線による新宿方面への移動。
相模線による県央・湘南方面への移動。
すでにある交通網と 日常生活の便利さが基盤です。
不動産を評価するなら、 「リニア駅ができる」という一点だけではなく、 現在の価格と将来の利便性を分けて見ることが重要です。
横浜・新横浜との交通の違いについては、 第二弾で詳しく整理しています。
RELATED / PART 02 リニアで品川・横浜はどう変わる? 橋本10分・新横浜・羽田空港と神奈川の未来11|橋本駅周辺を歩いて感じた、再開発の本当の面白さ
今回、橋本駅を訪れたのは、 あくまで仕事の用事でした。
リニアの工事現場を見るために 橋本まで行ったわけではありません。
しかし、 実際に駅周辺を歩くと、 ニュースや完成予想図だけでは分からないことがあります。
北口には、 すでに人が集まる街があります。
南口には、 新しい駅を造るための 大きな工事現場があります。
そして、 その周囲には まだ変わる余地のある土地があります。
完成した駅前を歩くのも面白いですが、 街が変わる途中を見るのは、 また違った面白さがあります。
何年か後、 同じ場所へ来たときに どれだけ街並みが変わっているのか。
その変化を見比べることができます。
12|数年後、同じ場所からもう一度写真を撮りたい
2026年10月29日。
橋本駅南口では、 リニア中央新幹線の神奈川県駅が 建設されていました。
北口には、 すでに出来上がった街がありました。
南口には、 これから変わる街の余白がありました。
リニアがいつ開業するのか。
橋本駅南口に どのような施設ができるのか。
北口と南口の人の流れは どう変わるのか。
その答えは、 まだ出ていません。
今の街を覚えておきたい。
数年後、 また橋本駅へ行く機会があれば、 今回と同じ場所から 写真を撮ってみたいと思います。
そのとき、 どんな街になっているのでしょうか。
リニア中央新幹線|第一弾・第二弾も読む
今回の記事では、 橋本駅の工事現場と 南口の再開発に焦点を当てました。
リニア全体の開業時期や 品川・名古屋・大阪の将来、 横浜・新横浜との交通の違いについては、 次の記事で詳しく解説しています。
PART 01 / リニア開業時期 第一弾|リニア中央新幹線はいつ開業? 工事遅延の最新情報と品川・名古屋・大阪の未来 品川―名古屋の開業時期はいつになるのか。 工事の遅れと、品川・名古屋・大阪の都市の変化を時間軸で考えます。 PART 02 / 品川・横浜・橋本 第二弾|リニアで品川・横浜はどう変わる? 橋本10分・新横浜・羽田空港と神奈川の未来 橋本から品川まで約10分。 横浜線・京王線・相模線、 新横浜と羽田空港との交通関係を整理します。品川・田町・芝浦の街づくりも見る
リニアの東京側ターミナルは品川駅です。
品川駅周辺では、 リニアだけでなく、 高輪ゲートウェイ、 南北線の品川延伸、 駅周辺の大規模再開発など、 複数のプロジェクトが進んでいます。
GREATER SHINAGAWA 広域品川圏とは? 品川・高輪ゲートウェイ・田町・芝浦・浜松町・大井町の再開発と新線 TAMACHI / REAL ESTATE 田町の不動産・マンション完全ガイド参考情報
リニア中央新幹線の事業概要、 神奈川県駅(仮称)の整備、 橋本駅南口の街づくりについては、 JR東海、相模原市、神奈川県、 都市再生機構等の公表情報を参考にしています。
工事や都市計画の内容、 開業・完成時期は今後変更される場合があります。 現地写真は2026年10月29日に撮影したものであり、 掲載時点以降の工事状況を示すものではありません。