
仙川はどんな街?仙川・千川上水と武蔵野台地から地形と地盤を考える|blue blooded
仙川を歩く。
川と上水から、武蔵野台地を見る。
水の道を見ると、街の下にある地形が見えてくる。
仙川へ行ってきました。
駅を降りて街を歩く。
商店があり、 その先には住宅地が広がっています。
暮らす街として見るだけでも、 仙川には魅力があります。
でも今回は、 もう少し下を見てみます。
地面です。
仙川という名前を考えていくと、 川、水路、そして武蔵野台地へ話がつながっていきます。
駅名を見る。
その次に、川を見る。
さらに、その下の地形を見る。
仙川と、千川上水。
同じ「せんがわ」でも別のもの。
ここは、 きちんと分けておきたいところです。
仙川は自然の河川です。
一方、 千川上水は人工的につくられた上水です。
千川上水は、 玉川上水から分水してつくられました。
ただ、 二つには面白い歴史的な接点があります。
千川上水の工事を請け負った 徳兵衛・太兵衛は、 仙川村の出身と伝えられています。
その功績から 「千川」の姓を許されたとされます。
仙川という街から、 千川上水へ。
さらに玉川上水へ。
水の歴史を追っていくと、 武蔵野台地の開発そのものへ話が広がっていきます。
なぜ武蔵野台地に、
上水が必要だったのか。
武蔵野台地は、 水の乏しい場所でもありました。
羽村で多摩川から取り入れた水を 玉川上水で武蔵野台地へ流し、 そこからいくつもの分水がつくられました。
水が届いたことで、 人が暮らし、 畑を開き、 新しい村が形成されていきます。
つまり、 今の住宅地を見るだけでは分からない街の成り立ちが、 水の道には残っています。
では、武蔵野台地はどこからどこまでなのか。
台地、谷、低地、そして地下に埋もれた谷。 「台地だから安心」で終わらせないための母艦記事です。
水がある場所は、
地盤が弱いのか。
不動産の話になると、 「川の近くは地盤が弱い」 と言われることがあります。
確かに、 注意して見るべき場所はあります。
河川沿いの低地。
かつて川だった旧河道。
谷底低地。
埋められた谷。
こうした場所では、 周辺の台地面とは地盤条件が異なる可能性があります。
ただし、 ここで一括りにしてはいけません。
自然の川なのか。
昔の川なのか。
人が掘った上水なのか。
玉川上水や千川上水は、 自然河川ではありません。
人が地形を読み、 水を流すためにつくった人工水路です。
ですから、 「水路がある=地盤が弱い」 と判断するのも違います。
大切なのは、 水があるという結果だけを見るのではなく、 その水がなぜそこを通っているのかを見ることです。
同じ仙川でも、
一件ずつ地形を見る。
「仙川は地盤が良いですか」 と聞かれたら、 私なら住所まで見ます。
台地面なのか。
谷へ下りているのか。
河川との位置関係はどうなのか。
昔の地形はどうだったのか。
ハザードマップではどう見えるのか。
同じ駅を使う物件でも、 土地の条件まで同じとは限りません。
武蔵野台地の縁まで行くと、地形はさらに面白くなる。
多摩川駅周辺では、 武蔵野台地、多摩川低地、対岸の多摩丘陵という 大きな地形の重なりが見えてきます。
街を見る。
水を見る。
その下にある土地を見る。
駅名だけではなく、
その土地まで。
物件、街、地形、地盤。
一件ずつ見て考えます。
物件より先に、お話を。