
数億円の顧客に嫌がられた話。それでも余計なことを言う理由|不動産会社・担当者の選び方
RECORD / 現場から
数億円の顧客に嫌がられた話。
それでも、余計なことをやめない理由。
決済前のお客様は、精神的にギリギリの状態にある。
数億円の不動産を買う。
それがどれほど大きな意思決定なのかは、 金額だけを見ても分かりません。
住宅ローン。 自己資金。 引き渡しの日程。 家族への説明。 今後の資産計画。 現在住んでいる家の処分。
数億円という価格帯になると、 会社経営や法人資産、 複数の収入、 税務や登記まで絡むこともあります。
契約をした瞬間に安心するのではなく、 むしろ決済が近づくほどプレッシャーが強くなることがあります。
その状態のお客様に、 仲介会社が次から次へと確認事項を持ってくる。 普通に考えれば、煩わしいと思います。
わかっていても、
やめられない。
気になる点があれば伝える。
損をする可能性があるなら指摘する。 見落としがあれば話す。 契約後に問題になる可能性があるなら、 できる限り決済前に確認する。
「そこまで聞いていません」 と言われれば、その通りです。
「それは仲介会社の仕事ではない」 と言われれば、そういう考え方もあります。
実際、仲介業務の範囲を越えて動いた別の取引もあります。
THE REACTION
案の定、嫌がられました。
「そこまで言わなくていいです」
言葉にされたかどうかではなく、 その空気ははっきり伝わってきました。
当然だと思います。
お客様は、 こちらが思っている以上に多くのことを考えています。
極限のプレッシャーの中にいる人間にとって、
善意すら負荷になることがある。
これは、不動産仲介を続けてきて覚えたことの一つです。
だから最近は、 「ここまでやったのだから分かってほしい」 とは思わないようにしています。
THE QUESTION
仲介手数料をもらうために
動いているのか。
この人の買い物を成功させるために
動いているのか。
自分でも、たまに確認します。
もちろん、仲介手数料をいただいて仕事をしている以上、 会社として利益を出す必要があります。
ただ、 利益を得ることと、利益を最初の判断基準にすることは違う と思っています。
迷ったときに先に考えたいのは、 「この選択がお客様にとってどうなのか」です。
この考え方が一番分かりやすく出たのは、 当社では仲介できない物件をお客様が選んだときでした。
WHY SAY IT?
黙って契約する方が、
簡単なこともあります。
気づいたことを全部言えば、 お客様を不安にさせることもあります。
場合によっては、 契約そのものが止まる可能性もあります。
仲介会社の立場だけを考えれば、 余計な論点を増やさず、 そのまま決済まで進めた方が楽なこともある。
でも、あとで問題になったときに、
「気づいていたのに黙っていた」とは思いたくない。
これは購入だけではありません。 売却でも同じです。
売主が望んでいる言葉を言えば媒介が取れる場面で、 違うと思えば違うとお伝えする。 その結果、実際に媒介を失ったこともあります。
AFTER THE DEAL
そして不思議なことに、
こういう取引ほど紹介が来る。
その場では嫌がられています。
だから、その瞬間に 「このお客様から次の仕事を紹介してもらえる」 などとは考えていません。
ところが決済が終わり、 少し時間が経った頃に、
「知人が不動産のことで相談したいと言っているのですが」
という連絡をいただくことがあります。
嫌がられた記憶より、 「あの人は本気で自分の取引を考えていた」 という記憶の方が残るのかもしれません。
広告や物件掲載ではなく、 お客様との仕事と紹介を中心に続けてきた理由についてはこちらに書きました。
WHO DO YOU CHOOSE?
高額な不動産ほど、
「どの物件か」だけでは足りない。
数千万円でも、数億円でも、 ポータルサイトに出ている物件そのものは同じです。
同じ物件を、 複数の不動産会社から紹介できる場合もあります。
それなら、 不動産会社の違いはどこにあるのか。
私は、 取引が順調なときより、何かが起きたときに違いが出る と思っています。
何を確認するのか。 何を伝えるのか。 どこまで動くのか。 そして、言いづらいことを言えるのか。
OUR STANDARD
余計なことを、
たぶんこれからも言います。
嫌がられることもあると思います。
「そこまで聞いていない」 と言われるかもしれません。
それでも、 気づいたことを黙ったまま契約するより、 私はその方がいい。
仲介手数料をもらうためではなく、
その一件を、きちんと終えるために。
一方で、 お客様から見れば 「本当に自分のために言っているのか」 を判断するのは簡単ではありません。
不動産会社とお客様の利益が、 必ずしも同じ方向を向かない場面があることについては、 別の記事で詳しく書いています。
blue blooded|松村 健一
東京都港区田町・芝浦|湾岸エリア
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では、不動産会社は
何を見て選べばいいのか。
会社の規模や知名度だけでは分かりません。
担当者、情報の出し方、仲介手数料、
そして会社とお客様の利益がずれたときにどうするのか。
7つの基準に整理しました。
株式会社 blue blooded / 田町・芝浦サロン
代表取締役 松村 健一
東京都港区芝浦3-17-11 天翔田町ビル211
田町・芝浦・三田を中心に、港区・湾岸エリアから一都三県・全国まで対応しています。