勝どき・月島・晴海の地盤・液状化は大丈夫?|洪水・高潮・火災とタワーマンションを比較の画像

勝どき・月島・晴海の地盤・液状化は大丈夫?|洪水・高潮・火災とタワーマンションを比較

地盤と、街のなりたち

勝どき・月島・晴海の地盤は大丈夫?
液状化・洪水・高潮・火災リスクとタワーマンションを比較

勝どき、月島、晴海。

東京湾岸でマンションを探すと、比較候補になりやすい3つの街です。

パークタワー勝どき、勝どきザ・タワー、THE TOKYO TOWERS。
アイ・マークタワー、ムーンアイランドタワー、キャピタルゲートプレイス ザ・タワー、ミッドタワーグランド、グランドシティタワー月島。
HARUMI FLAG、パークタワー晴海、ザ・パークハウス晴海タワーズ、DEUX TOURS。

地図で見ると、いずれもすぐ近くです。

しかも、すべて東京の湾岸部。

そのため、「どこも埋立地だから同じなのでは?」と思われることがあります。

しかし実際に調べていくと、勝どき・月島・晴海はかなり違います。

埋め立てられた時期が違う。
街が形成された過程が違う。
道路や街区の大きさが違う。
昔からの建物の残り方も違う。
そして、災害リスクの見え方も違います。

だから私たちは、
「湾岸は大丈夫か」ではなく、
「東京都中央区の勝どき・月島・晴海のどこなのか」から見ます。

勝どき・月島・晴海は、どうやってできた街なのか

現在はタワーマンションが並ぶ3地域ですが、もともとの街の成り立ちは同じではありません。

中央区によると、月島は明治20年から行われた埋立てによってできた地域です。月島地域の造成は明治から大正期に進み、1913年までに月島第一・第二・第三号埋立地などが完成しています。

▶ 中央区「月島地区」

その後、さらに海側へ街が広がり、現在の勝どき、晴海へとつながっていきました。

晴海という町名は1937年に誕生しています。

大きな流れとして見ると、

月島
↓
勝どき
↓
晴海

と、東京の市街地が海側へ拡大してきた歴史を見ることができます。

この「街が造られた時期の違い」が、現在の街区や建物、防災上の特徴を見るうえでも重要になります。

液状化|勝どき・月島・晴海は、場所ごとに予測を確認する

まず、勝どき・月島・晴海の地盤を見るうえで多くの方が気にするのが液状化です。

東京都は、「東京の液状化予測図 令和7年度改訂版」を公開しています。

▶ 東京都「東京の液状化予測図 令和7年度改訂版」

この予測図で勝どき・月島・晴海を確認すると、液状化の可能性が高いとされる区域が見られますが、分布は一様ではありません。

一方、隣接する東京都中央区豊海町には、液状化の可能性が低いとされる区域があります。

同じ中央区の湾岸部で、すぐ近くにありながら評価が一律ではありません。

ただし、東京都の液状化予測図はマンション単位の安全性を示す資料ではありません。

特定の地震で、そのマンション敷地が必ず液状化する、あるいはしないことを断定するものでもありません。

そのためマンションの場合は、

液状化予測
↓
敷地の地盤調査
↓
支持地盤
↓
杭・基礎構造
↓
地盤改良

まで建物ごとに見ていきます。

液状化は予測だけではない|実際に発生した記録がある

では、勝どき・月島・晴海周辺で実際に液状化が起きたことはあるのでしょうか。

あります。

中央区によると、2011年3月11日の東日本大震災では、黎明橋公園、新月島公園の一部などで、地表面に亀裂が入る液状化現象が見られました。

ただし、中央区はその被害について軽微なものとしています。

▶ 中央区「中央区における津波および液状化について」

つまり、勝どき・月島・晴海の液状化は将来予測だけの話ではありません。

一方で、過去に液状化が起きたことを、そのまま現在のタワーマンションの安全性へ直結させることも適切ではありません。

過去に何が起きたか。
現在の地盤がどう評価されているか。
その建物がどのように造られているか。

この3つを分けて見る必要があります。

隣接する豊洲についても、東日本大震災では豊洲5〜6丁目で液状化が確認された記録があります。

同じ東京湾岸でも、「湾岸で液状化した」という大きなくくりではなく、何丁目なのか、どの街区なのかまで見る必要があります。

水害|洪水・高潮・内水は分けて見る

勝どき・月島・晴海は水辺の街です。

だからこそ、「湾岸だから水害リスクが高い」と一括りにせず、洪水・高潮・内水を分けて確認します。

▶ 中央区「ハザードマップ・浸水実績図」

洪水|勝どき・月島・晴海に広く浅い浸水想定

中央区の隅田川・神田川・日本橋川版を確認すると、勝どき・月島・晴海には、広く比較的浅い浸水想定を示す区域が見られます。

3地域を比較すると、極端な差があるというより、広い範囲に薄く色が付くという見え方です。

ここで重要なのは、海に近い=洪水リスクが高いとは限らないことです。

洪水と高潮は、別の災害として見る必要があります。

高潮|勝どき・月島と晴海では見え方が違う

高潮では、洪水よりも地域差が見えます。

ハザードマップ上では、勝どき・月島では概ね0.5m程度の浸水想定が見られます。

さらに豊海町では約1m程度となる区域があります。

一方、晴海では、勝どき・月島とは異なる浸水想定の分布が見られます。

海側に位置する晴海でも、海からの距離だけでは説明できない分布になっています。

一見すると意外な結果です。

だからこそ、海からの距離だけで判断せず、地盤高、護岸、街区の造成、防潮施設なども重ねて見ます。

内水|洪水とは別に、雨水出水も確認する

内水については注意が必要です。

中央区では、独立した内水ハザードマップは作成していません。

そのため、中央区の洪水関連資料に加えて東京都の浸水関連データも確認します。

勝どき・月島・晴海にも、局所的に浸水想定を示す箇所があります。

内水は、川や海から直接水が流れ込む災害ではありません。

短時間の大雨などにより、排水能力を超えて道路や低い場所などに水がたまる現象です。

そのためタワーマンションでも、高層階だから大丈夫とは考えません。

地下設備
受変電設備
非常用発電設備
地下駐車場
エレベーター
止水対策

まで確認します。

火災・建物倒壊危険度|月島と晴海では大きく違う

地震については、液状化だけを見るのではありません。

東京都は、町丁目ごとに建物倒壊危険度・火災危険度・総合危険度を公表しています。

▶ 東京都「地震に関する地域危険度一覧表・中央区」

勝どき1〜6丁目

勝どきは全体として比較的低いランクが多くなっています。

勝どき1丁目 総合危険度ランク1
勝どき2丁目 総合危険度ランク2
勝どき3丁目 総合危険度ランク1
勝どき4丁目 総合危険度ランク1
勝どき5丁目 総合危険度ランク1
勝どき6丁目 総合危険度ランク1

ただし勝どき2丁目は、建物倒壊危険度ランク3となっており、同じ「勝どき」という町名でも差があります。

月島1〜4丁目

月島では、丁目による違いがさらに大きくなります。

月島1丁目 総合危険度ランク3
月島2丁目 総合危険度ランク2
月島3丁目 総合危険度ランク4
月島4丁目 総合危険度ランク2

特に東京都中央区月島3丁目は、建物倒壊危険度ランク4、火災危険度ランク4、総合危険度ランク4です。

一方、その月島3丁目ではグランドシティタワー月島をはじめ、大規模再開発によって街区そのものが更新されています。

ここで重要なのは、地域危険度は、その町丁目全体の市街地特性を評価したものであり、特定のタワーマンションそのものの耐震性を示した数字ではないことです。

晴海1〜5丁目

一方、晴海1丁目から5丁目は、

建物倒壊危険度 ランク1
火災危険度 ランク1
総合危険度 ランク1

となっています。

これは、「埋立地だから地震に弱い」という一言だけでは、地域の地震リスクを説明できないことを示しています。

液状化の可能性と、建物倒壊・延焼火災の地域危険度は別の話だからです。

勝どき・月島・晴海を比較すると、リスクの形が違う

ここまでを整理すると、3つの街は同じ湾岸でも、同じ種類のリスクを持つわけではありません。

月島は、液状化の可能性が高い区域を含み、昔からの市街地では建物倒壊・火災危険度が高い丁目があります。

勝どきは、液状化可能性は高い一方、建物倒壊・火災危険度は全体として比較的低い。ただし丁目による差があります。

晴海は、液状化可能性が高い区域を含む一方、建物倒壊・火災危険度は1〜5丁目すべてランク1。高潮についても勝どき・月島とは違う見え方をします。

さらに豊海町は、液状化可能性が低い一方で、高潮では勝どき・月島より大きな浸水想定があります。

同じ「埋立地」でも、
リスクの種類と組み合わせが違う。

ここが、勝どき・月島・晴海の地盤やハザードマップを見るうえで最も重要なところです。

月島|昔からの街と新旧タワーマンションが重なる

東京都中央区月島1丁目・2丁目・3丁目・4丁目。

月島の特徴は、昔からの市街地と新しいタワーマンションが、同じ街の中に重なっていることです。

月島西仲通り、いわゆる「もんじゃストリート」周辺には、昔ながらの商店や細い道路、比較的小規模な建物が残っています。

その一方、月島駅周辺には、

アイ・マークタワー
ムーンアイランドタワー
キャピタルゲートプレイス ザ・タワー
ミッドタワーグランド
グランドシティタワー月島

など、新旧の大型タワーマンションが集まっています。

月島1丁目|アイ・マークタワーとキャピタルゲートプレイス

月島1丁目は、東京メトロ有楽町線・都営大江戸線「月島」駅の西側から隅田川方向へ広がるエリアです。

代表的なタワーマンションの一つが、アイ・マークタワーです。

所在地は東京都中央区月島1丁目8-1。月島駅徒歩1分に位置するタワーマンションです。

「月島 タワーマンション」「月島 中古マンション」「月島駅 徒歩1分」などで探す方には、代表的な建物の一つです。

さらに月島1丁目には、キャピタルゲートプレイス ザ・タワーがあります。

月島駅直結という立地から、「月島駅直結 マンション」「月島 タワマン」「中央区月島1丁目 マンション」などでも比較対象になりやすい物件です。

さらに同じ月島1丁目には、ミッドタワーグランドがあります。

所在地は東京都中央区月島1丁目22-1。2020年竣工、地上32階・総戸数503戸の大規模タワーマンションです。

キャピタルゲートプレイスと同じ月島1丁目でも、駅との位置関係、建物規模、共用施設、周囲の建物との関係は異なります。

月島2丁目|ムーンアイランドタワーと駅前住宅

月島2丁目には、ムーンアイランドタワーがあります。

所在地は東京都中央区月島2丁目10-1。東京メトロ有楽町線・都営大江戸線月島駅徒歩1分です。

UR都市機構の賃貸住宅として供給されているタワーで、「月島 賃貸」「月島 UR」「月島 タワー 賃貸」といった検索でも知られる建物です。

▶ UR都市機構「ムーンアイランドタワー」

月島というと分譲タワーマンションの印象が強いですが、ムーンアイランドタワーのような大規模賃貸住宅もあります。

月島3丁目|グランドシティタワー月島と再開発

現在、月島で変化が大きい場所の一つが東京都中央区月島3丁目です。

月島三丁目北地区第一種市街地再開発事業によって、グランドシティタワー月島が街に加わりました。

グランドシティタワー月島は、東京都中央区月島3丁目18-1に位置し、東京メトロ有楽町線・都営大江戸線月島駅徒歩5分。大規模な新築タワーマンションです。

月島西仲通り商店街、いわゆる月島もんじゃストリートにも近く、昔からの月島と大規模再開発が接する場所にあります。

▶ 住友不動産「グランドシティタワー月島」

月島3丁目では、さらに再開発による街の変化が続いています。

昔からの月島と、新しい月島が、
今も同じ街の中で入れ替わり続けています。

月島4丁目|住宅街と勝どきをつなぐエリア

月島4丁目は、勝どきに近い側へ広がる住宅地です。

月島1〜3丁目に比べると、タワーマンションだけが街の主役という地域ではなく、中小規模のマンションや既存住宅も混在しています。

そのため、「月島4丁目 地盤」「月島4丁目 液状化」「月島4丁目 ハザードマップ」「月島4丁目 マンション」といった住所単位で見る意味があります。

勝どき|工業・倉庫の街からタワーマンションの街へ

東京都中央区勝どき1丁目・2丁目・3丁目・4丁目・5丁目・6丁目。

勝どきも、最初から現在のような住宅地だったわけではありません。

埋立後には工場や倉庫などが立地し、その後、大規模な住宅開発へ土地利用が変化してきました。

現在では、

パークタワー勝どき
勝どきザ・タワー
THE TOKYO TOWERS
勝どきビュータワー

など、東京湾岸を代表するタワーマンションが並びます。

賃貸住宅でも、プラザタワー勝どき、ブリリアイストタワー勝どきなどがあります。

「勝どき タワーマンション」「勝どき 中古マンション」「勝どき 賃貸」「勝どき 地盤」「勝どき 液状化」などで調べる方も多い地域です。

勝どきは一度に完成した街ではなく、再開発が段階的に進んできた街です。

古い勝どきと、新しい勝どきが同じ町名の中にある。

これが、勝どきを見るときのポイントです。

晴海|大規模街区を中心に造られた住宅都市

東京都中央区晴海1丁目・2丁目・3丁目・4丁目・5丁目。

晴海は、月島・勝どきよりさらに海側に位置します。

現在では、

HARUMI FLAG
パークタワー晴海
ザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス
ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス
DEUX TOURS CANAL & SPA

など、大規模マンションが並びます。

「晴海 タワーマンション」「晴海 中古マンション」「晴海 地盤」「晴海 液状化」「晴海 ハザードマップ」「HARUMI FLAG 地盤」などで調べる方も多い地域です。

晴海の街を見ると、月島とはかなり印象が違います。

道路が広い。
敷地が大きい。
マンションも大規模。
公園や公開空地も大きい。

つまり、同じ中央区湾岸でも、都市の造られ方そのものが違うということです。

タワーマンションは、築年数も建物も違う

たとえば月島だけを見ても、

アイ・マークタワー
ムーンアイランドタワー
キャピタルゲートプレイス ザ・タワー
ミッドタワーグランド
グランドシティタワー月島

では、竣工時期も街区も建物規模も違います。

勝どきでも、パークタワー勝どきとTHE TOKYO TOWERSでは違う。

晴海でも、HARUMI FLAGとパークタワー晴海、ザ・パークハウス晴海タワーズでは違います。

豊洲まで広げれば、アーバンドック パークシティ豊洲、THE TOYOSU TOWER、ブランズタワー豊洲、SKYZ TOWER & GARDEN、BAYZ TOWER & GARDENなども比較対象になります。

芝浦では、グローバルフロントタワー、ブランズタワー芝浦、プラウドタワー芝浦などが代表的です。

▶ 芝浦のタワーマンション3棟比較|GFT・ブランズタワー芝浦・プラウドタワー芝浦

築年数が違えば、免震・制震などの構造、共用施設、設備仕様、修繕計画、管理費・修繕積立金、駐車場、防災設備なども同じではありません。

だから、「月島のタワーマンション」「勝どきのタワーマンション」「晴海のタワーマンション」「豊洲のタワーマンション」「芝浦のタワーマンション」という一括りでは比較しません。

建物そのものを長い時間軸で見る

地盤が同じでも、築年数、設備、管理、修繕によってマンションの評価は変わります。

▶ 30年後も価値が残るタワーマンションは?|都心・湾岸の実例から考える

▶ 築50年のタワーマンションは何にお金がかかる?|設備更新と大規模修繕

湾岸タワーマンションを街ごとに比べる

地盤だけでなく、駅距離・街の成熟・眺望・マンションの性格まで含めて比較したい方は、勝どき・月島・晴海に加えて、芝浦・浜松町・豊洲・有明まで広げて見ると違いが分かりやすくなります。

▶ 湾岸タワーマンション徹底比較【前編】|芝浦・浜松町・月島

▶ 湾岸タワーマンション徹底比較【後編】|勝どき・晴海・豊洲・有明

勝どき・月島・晴海のマンションを見るとき、私たちはここまで見る

まず住所を確認します。

勝どき何丁目なのか。
月島何丁目なのか。
晴海何丁目なのか。

次に、

埋立の歴史
地形・地盤
液状化予測
過去の液状化実績
洪水
高潮
内水
建物倒壊危険度
火災危険度
過去の土地利用
再開発の履歴

を重ねます。

そこから建物へ進みます。

支持地盤
杭・基礎構造
地盤改良
免震・制震
受変電設備
非常用発電設備
止水対策
エレベーター
管理状況
長期修繕計画

そして最後に住戸です。

階数
方角
眺望
日照
間取り
管理費
修繕積立金
駐車場
生活動線
売却時の競合住戸

まで見ます。

▶ 湾岸タワマンで眺望が抜ける部屋・抜けない部屋|棟別に見る、隣タワーとの干渉

記事を書くために調べているのではありません。

物件を見るときに調べていることを、記事にも残しています。
そこも、私たちの仕事です。

「湾岸は大丈夫?」ではなく、「この一件はどうか」

勝どき、月島、晴海。

全部埋立地だから同じ。

全部タワーマンションだから同じ。

そう考えると、この3つの街の違いが見えなくなります。

造られた時代が違う。
街区が違う。
昔からの建物の残り方が違う。
液状化の見方が違う。
水害の見え方も違う。
建物倒壊・火災危険度も違う。

だから私たちは、

勝どきだから選ぶ。
月島だから選ぶ。
晴海だから選ぶ。

とも、

埋立地だから選ばない。

とも考えません。

同じ湾岸にあっても、街ができた時代も、地盤も、建物の成り立ちも違います。

地図で街を知り、現地で建物を見る。その一つひとつを重ねていくと、住まいの選び方は少しずつ変わってきます。

街や建物の違いを踏まえながら、中央区の募集物件を見比べると、住まい選びがより具体的になります。

気になる一棟があれば、その街の物語から、もう少し先へ。

まず、東京湾岸の地盤全体を見る

東京湾岸の地盤|液状化・埋立地・災害リスクをどう見るか 武蔵野台地はどこからどこまでか|地盤と埋没谷

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